小児はりのすすめ

小児はりは、合理的で優れた伝統的な鍼法です。

安全な道具と心地良い刺激を用いて、小児特有の症状の改善に広く用いられてきました。

近年では「刺さない安全性」「神経(精神)の安定」「ストレス緩和」「免疫力向上」 などの利点が見直され、欧米の先進諸国でも盛んに研究・実践されています。

夜泣き・カンノムシ・小児神経症

ママを悩ませ、寝不足にするのは、夜泣き疳の虫といった小児神経症です。

神経過敏、噛みつき、キーキー声、消化不良、便秘、青筋なども見られます。  

乳幼児は、脳や諸器官の成長が未熟で、バランスが整っていません。

その為、日常的に心身の諸系統のコントロールが乱れやすい状態にあります。

小児はりは、子供の治療に特化した、とても安全で合理的な鍼法です。

日本では古くから、小児神経症(夜泣き・疳の虫)緩和の有効性が知られていました。

弱められる子供の健康

子供は本来、熱(陽気)の塊

これから120年生きる為の生命エネルギーが満タンですので、温かく、やわらかく、好奇心旺盛で、じっとしていられない位が普通です。

ですが当院に来る子供たちには

声や動きが小さく、元気がなかったり・・・、動きが不自然で落ち着きがなかったり・・・、お腹や足の裏が冷え湿っていたり・・・、お腹に偏った固さがあったり・・・、といった状態がよくみられます。

当院では、この状態を、その子に備わった精気(生命力・活力)が弱められたサインと捉えます。

お子さんの精気(生命力)が弱められれば、本来の調整機能や精神活動の働きもセーブされてしまいます。

それにより、「病気にかかりやすい」「癇癪(かんしゃく)を起しやすい」「ストレスを抑えられない」「集中力が続かない」「じっとしていられない」など、様々な不調や異状が起こりやすくなるのです。  

この子たちは、いったい何処で、精気(生命力)が弱められたのでしょう?

子供の精気(生命力)を弱めるのは

■ お腹の中にいる胎生期に生じた先天的な要因。体質、気質、遺伝的な素因。  

■ 生後の栄養状態の偏り、消化吸収・排泄の問題、かかった病気や受けた治療の影響など。後天的な要因

■ ケガや手術などの影響。外傷性の要因

■ 環境の急変、周囲の大人とのコミュニケーションに不安、親の過干渉、ストレス環境など。心因的な要因。 

などが考えられます。

当院に多い小児の症状  

乳幼児の症状

小児神経症(夜泣き・疳の虫・神経過敏・夜驚・噛みつき・キーキー声)、小児アトピー性皮膚炎、小児喘息、食の問題、便秘、その他

就学の前後に多い症状  

言葉の問題、眼の症状、夜尿症、尿漏れ、チック、吃音 、落ち着きがない、食の問題 、歯ぎしり、ストレス症状、鼻血、習慣性頭痛、発達障がい(ADHD・アスペルガー症候群)、その他

早期教育や習い事、受験の準備など、生活環境やアクティビティにも大きな変化が生じます。  

親や周囲とのコミュニケーションに不安を感じたり、急な環境の変化に心の成長が追い付かず、チック、吃音、歯ぎしり、おねしょの再発などのストレス症状が現れやすい時期でもあります。

頭脳や体力の発育だけでなく、その子の内にある、不安やストレスを克服していく「心の成長」に目を向けてあげることも大切です。  

小児はりは、神経(精神)の安定、ストレスの緩和、落ち着きや情緒の育成に関しても、広くその有効性が認められています。

思春期に多い症状  

ストレス症状、神経症、偏頭痛、肩こり、眼精疲労、疲労倦怠、自律神経失調、肥満、その他

不登校や引きこもりの原因になりやすい、自律神経失調やストレス症状も多く見られます。 

思春期には、こうであるべきだという親の規範を押し付け過ぎずに、少し距離を置いた見守りが大切であるように思います。

思春期特有の心身不調にも、背景には、慢性疲労・精神ストレス・生活習慣の乱れなど、お子さんの精気(生命力)を弱めてしまう要因があるものです。