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積聚(しゃくじゅ)ってどういう意味?
積聚(しゃくじゅ)とは、中国の医学古典に出てくる、お腹に現れた 痛み・硬さ・拍動 を表す言葉です。
古来より、心身に生じた弱まりは、人間の一番デリケートな部位である腹部に、痛み・硬さ・拍動のサインとなって現れやすい事が知られていました。
鍼灸・積聚(しゃくじゅ)治療では、腹部に現れるサインを基に、その方の状態を読み取り、治療の手順が決定されます。
改善しにくい症状の背景にあるもの
- 人生や日常には、時として、心身にダメージを与えてしまうような出来事が生じます。
- それにより、その方の バイタリティ(生命力の働き)が弱められれば、
- 現在の症状(発症)を抑られないほど、本来の 自然治癒力 や 精神活動 の働きもセーブされてしまいます。
全身(心)を対象とする治療
- 積聚(しゃくじゅ)治療は、症状部位や病名に対してだけでなく、全身(心)を対象とします。
- 心にもカラダにもやさしい東洋的な考え方の治療です。
- セーブされた 自然治癒力 や 精神活動 の働きを補うことで、より根元からの改善と健康増進を目指します。
施術の流れ
- 腹部に現れる 痛み・硬さ・拍動 から、その方の状態を読み取り(腹証)、治療の手順が決定されます。
- 手順に従い、お体の状態の変化を確認しながら鍼(はり)をします。
- 主に背部や手足にある経穴(ツボ)を使います。
使用する鍼について
- 鍼は、細くて柔らかい専用の鍼を1本用います。
- 鍼先を皮膚に当てたまま、鍼を持つ手の方をすり下ろすといった、とても繊細な刺激を繰り返します。
お灸などの補助治療
- 事故・手術・ケガなどによる外傷や、時間を経た慢性疾患に対しては、手足や腹部・頸部への補助治療を加えます。
- お灸を用いたり、うっ血の処置を行う場合もあります。
精神ストレスや心の問題
ストレスフルで、とても息苦しい世情です。
精神ストレスや、心のアンバランスが引き金となり、改善しにくい症状や、原因不明の機能異状に苦しまれている方も少なくありません。
当院では「心と体は一体」と考えます。
その方を取り巻くストレス環境や心の問題についてもしっかりと伺い、心的要因と症状との関りにも注視します。