【うつる?皮膚の痛み・水痘・神経痛】帯状疱疹の原因と症状 鍼灸治療を用いた改善と予防

目次はこちらから

帯状疱疹とは?うつる病気?

帯状疱疹は、水疱瘡(みずぼうそう)と同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」を原因として発症する病気です。

同じウィルスによるものですが、最初の発症を「水疱瘡」、2回目以降の発症を「帯状疱疹」と呼び分けます。

はなちゃん

帯状疱疹の人に近づくと、うつる可能性がありますか?

はなのやま

人から人への感染はありません。

その方の体内に潜伏していたウィルスが、免疫力の低下により、再び活性化して発症するのです。

加齢に伴い発症率が高くなり、特に50歳代からは増加する傾向があります。

はなのやま

最近では、20~30代の若い世代にも発症が増えています。

帯状疱疹の症状・合併症

  • 体の片側に、ピリピリ・チクチクするような皮膚の痛みが起こります。
  • 紅斑(皮膚が赤く腫れる)や発疹が帯状に広がり、その上にプツプツした水痘(水ぶくれ)が現れます。
  • 水痘(水ぶくれ)には膿や血が混ざることもあり、治癒後には瘡蓋(かさぶた)になります。
  • 背中
    肋骨(肋間神経)に沿って帯状に
  • (額・こめかみ・耳周囲)
  • 下腹部
  • 腕や脚・お尻

進行すると、全身に発疹や水痘(水ぶくれ)が生じることもあります。

帯状疱疹が治った後も、数か月から数年にわたって続く神経痛です(皮膚の感覚異状を伴うことも)。

痛みの程度には個人差があり、夜も眠れないほどの痛みが生じることもあります。

焼けつくような、電気が走るような痛み

衣類がこすれたり、冷風が当たったりするだけでも激痛

帯状疱疹後神経痛の部位

  • 片側の肋骨(あばら)や脇腹
    胸髄神経に沿ってウィルスが増えます

  • 三叉神経に沿ってウィルスが増えます
    *顔面の三叉神経痛も起こります

ハント症候群

耳周囲の帯状疱疹による合併症です。

  • 顔面神経麻痺
    口をうまく閉じられない、食べ物がこぼれる、目を閉じられない
  • 難聴
  • めまい
  • 味覚障害

などの症状がみられます。

結膜炎・角膜炎など目の症状

額・まぶた・鼻周囲の帯状疱疹による合併症です。

進行すると視力障害(視力低下)に。極まれに失明に至ることも。

帯状疱疹の発症と再発

帯状疱疹は、他人から感染するのではなく、過去に水疱瘡に罹った時の水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こります。

水疱瘡が治った後も、ウイルスは死滅することなく、生涯にわたって体の神経節に潜んでいます。

通常は、体内にウイルスが潜んでいても「免疫力(最初の感染時に作られた抗体)」に抑えられ、再発することはありません。

  • 慢性疲労
  • 精神ストレス
  • 冷えの蓄積
  • 大病・手術・出産など(気力・体力の低下)
  • 加齢(老化)
  • 免疫抑制剤や抗がん剤
  • 放射線の曝露

などにより、その方の免疫力が弱まれば、潜んでいたウイルスが再活性化(増殖)して帯状疱疹を引き起こします。

はなのやま

帯状疱疹を発症する人の多くは、ひどく身体が疲れていたり、大きなストレスを感じていたり、免疫力を低下させる何らかの要因があるのです。

帯状疱疹を発症すると、体内で強い免疫(抗体)が作られるため、治癒した直後に再発することはほとんどありません。

ですが、時間を経て、疲労・ストレス・加齢などによって免疫力が低下すれば、水痘・帯状疱疹ウイルスが増殖しやすくなり、再発のリスクが高まります。

再発を繰り返す人もいますが、体内には「ウイルスに対して抗体を作る働き」が残ってますので、症状はだんだんと弱くなっていきます。

帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛の改善

帯状疱疹は珍しい病気ではありませんが、ひとたび罹患してしまえば、

  • 数か月から数年も続く帯状疱疹後神経痛
  • 発疹や水痘(水ぶくれ)による皮膚のダメージ

のリスクも高まります。

はなのやま

当院でも、顔面や頭皮に残った水疱の痕をリカバーするために、足の皮膚を移植された女性の患者さんがおられました。

なにより予防が重要です。

そして、もし発症したとしても、初期症状のうちに回復できる自然治癒力

ご自身の免疫力を弱めないことが大切です。

  • 疲労・ストレス・心配事を溜め込まない
  • 身体を冷やさない(外気だけでなく内臓の冷えも)
  • 飲食・睡眠の不摂生を改めてしっかり養生する
  • 適度な運動で体力を維持する

病気になる原因というのは、ほとんどが日常生活の中にあるものばかりです。

現代社会では、精神ストレスによる弱まり(免疫力の低下)も多くみられます。

東洋的な考え方の鍼灸治療は、症状・部位だけでなく、全身(心)を対象にします。

  • 疲労・ストレス・冷えの蓄積
  • 気力や体力の消耗
  • 外傷・事故・手術などのダメージ
  • 不安・焦り・憤り・無力感といった心の問題

など、その方の「内に生じている弱まり」を補うことで

  • 自然治癒力
  • 精神活動
  • 生殖機能

の働きを向上させ、「健康の土台作り」を目指します。

帯状疱疹の予防や、重症化リスクを減らし早期回復する為の体力を整えるのです。

東洋医学では、皮膚の腫れや赤み、水ぶくれ、激しい神経痛を「熱の症状」と捉えます。

ウィルスの増殖により、局所(神経の走行上)に「病的な熱の滞留」が生じている状態です。

発疹や激しい神経痛は、発症部位を流れる経絡(ツボの並び)に顕著な異変が出ているものです。

手足のツボを組み合わせ、経絡上に滞留した病熱をクールダウンし、散らすことで、皮膚症状や神経痛の改善を目指します。

免疫力をはじめ、身体には、自分を治し癒す能力がたくさん秘められています。

どんなに科学や医学が進歩しても、そのような「人間に備わった本来の底力」の重要性は変わらない、そう思うのです。

ブログ文責 橋本昌周