夜間頻尿の原因

オシッコが溜まらないうちに、何度もトイレに行きたくなるのは何故でしょう?

せっかく熟睡されていても、夜中に尿意で目覚めてしまう方は少なくありません。

ひと晩に3回、4回以上ともなれば、

慢性的な睡眠不足により、日中の活動力や、集中力の低下も心配されます。

一般に「尿意」とは、膀胱にオシッコが溜まって反応するセンサーとも言えます。

ですが、夜間頻尿の方の尿は、量も少なく、色も無く、湯気も臭いも出ないことが多いようです。

しっかりと体内(膀胱)に溜められていた尿とは思えない程です。

腎(じん)の仕事は、オシッコを作るだけはありません。

東洋医学では、腎は、オシッコを作る為だけの器官ではなく、元気(原気)、気力、体力、治癒力、生殖機能など、その方のバイタリティー(活力)全般、を意味します。

また、真夜中に活動を強める、極陰(陰中の陰)の器官とされています。

過活動してしまう膀胱、腎の弱まりを考える

陰陽五行の考えでは、膀胱と腎の関係は、表裏一体です。

表裏一体とは、例えれば、漫才コンビのボケと突込みのバランス。どちらかが喋るタイミングには、相方は黙って聞いている、そんなイメージです。

つまり、健康な状態では、腎が最も活発な真夜中は、オシッコを溜める膀胱は大人しく休んでいるのが普通です。

真夜中に膀胱が活発に動くというのは、「腎の力」が衰えてきているサインともいえるのです。


何故、朝までオシッコを溜めておけないのでしょう?

湯気の出るオシッコには、温かい液体のイメージを持たれるでしょう。

ですが、極陰(陰中の陰)の腎から作られたばかりの「原尿」は、最も陰性が強く、とても冷たい液体です。

その冷たい原尿が、体温を奪うことで、湯気の出る温かいオシッコになります。
 
ここでいう、原尿に奪われた体温とは「生命力そのもの」です。

冷え疲れた体は、オシッコを溜めておきたくないのです。

オシッコがしっかり溜まらないうちに、何度もトイレに行きたくなるのは何故でしょう?

身体は、これ以上、自分の内の生命力(体温)を奪われるのを拒んでいるのです。


ご高齢者だけでなく、若い年代にもみられます。

夜間の頻尿とは、決してご高齢者だけの問題ではありません。

当院でも、転校と同時に夜間頻尿を発症した小3男児のケースがありました。

強いストレス、環境の急変、不安・焦り・憤り・心理的な抑圧といった心の問題が、その方の生命力(体温)を奪う要因になってしまう事も十分考えられます。

夜間の頻尿は、蓄積された疲労、ストレス、冷え、精神的な要因、大病や手術、出産などの影響により、若い年齢の人にも起こりうるのです。


夜間の頻尿を改善するには、

膀胱という、排尿器官へのアプローチだけでは不十分です。

症状の背景にある、蓄積された疲労、冷え、ストレス、心の問題といった、その方の生命力の働きを弱めてしまう要因を探し、改善していくことが大切です。

夜間頻尿を、”生命力の弱まり”のサインとして捉えます。

はなのやま鍼灸院では、全身(心)を対象とした、東洋的な考え方の鍼灸治療を実践しています。

「夜中にトイレに起きる回数が減ってきた」は、その方の、生命力の働きが補われ始めたサインとして捉えます。

特大温灸による徹底温活コース

弱められた生命力の働きを補うことで、朝までしっかりとオシッコを溜めておける、心も、体も、温かく休まった状態を目指していくのです。

ブログ文章 橋本昌周