【勃起障害と東洋医学】機能性EDを起こす4つの原因
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ED(勃起障害)とは
EDとは、男性の性機能障害のことで、
- 性行為の際に十分な勃起が得られない
- 最後まで勃起状態を維持できない
- 性行為に満足できない
といった変調が起こります。
国内では、約980万人の男性がEDの症状に悩まれているという調査報告があります。
EDの定義
性欲・勃起・射精・オーガズムのいずれか1つ以上欠けるかもしくは不十分なもの
日本性機能学会 EDの定義
男性不妊の原因の約20%に
EDに起因する男性不妊は、全体の20.7%を占めるという調査報告があります。
- 突発性造精機能障害 47.3%
- 精索静脈瘤 23.9%
- 勃起障害 20.7%
- 閉塞性無精子症 3.6%
- その他 4.5%
【参照】「一般男性不妊4,728症例の原因」 東邦大学大森病院リプロダクションセンター20年間
疲労・精神ストレスが原因になることも
加齢(更年期)に伴って起こる器質性ED はよく知られていますが、年齢が若くても、慢性疲労・精神ストレス・精力の消耗によって起こる 機能性ED も増えています。
機能性EDとは
- 検査を行っても、器質的な(身体的な)原因が特定できないEDです。
- 不安や緊張などの精神的な要因により勃起障害が発現すると考えられています。
- 年配の男性だけでなく、青年期の男性にも起こります。
鍼灸治療が効果的だと考えられているのは、この機能性EDです。
生殖機能(性行為)とは、(子孫を残すといった)未来の為のものです。
心身が追い詰められた状態では、現在の自分を守ることが最優先となり、未来の為のエネルギーまで残す余裕がないのです。
- 慢性疲労
- 精神ストレス
- 不安・焦り・憤り・無力感といった心の問題
- 性行為そのものに対する緊張や不安
などにより、その方のバイタリティ(生命力の働き)が弱められ、性的興奮や勃起を持続できるだけのエネルギーが残されていない状態と捉えます。
妊活を意識した途端に十分な性交渉を行えなくなるケースも、このタイプであることが多いのです。
東洋医学で考える「機能性ED」4つの原因
機能性EDの鍼灸治療
全身(心)を対象とする鍼灸治療
鍼灸が効果的だと考えられるのは、身体的な原因の特定できない「機能性ED」です。
東洋的な考え方の鍼灸治療は、生殖器の機能に対してだけでなく、全身(心)を対象にします。
弱められたバイタリティ(生命力の働き)を補い、セーブされていた精神活動・生殖機能の働きを取り戻す ことで、より根元からの改善を目指します。
原因に合わせた補助治療
機能性EDの原因は個人差が大きく、複数の原因が混ざり合っていることも少なくありません。
治療の効果を高めるために、お一人お一人に生じている原因や目的に合わせた補助治療 を取り入れます。
隠れた要因には
原因の特定できない症状に共通する「隠れた要因」には、過去の外傷の影響が考えられます。
事故・ケガ・手術によるダメージは、痛みが消失しても治癒したとは限らず、現在も身体に影響を与えている可能性があります。
頸部に現れるサインをもとに、外傷の影響に対してアプローチします。
時間を経た機能性EDは
性的興奮を陰茎に伝える神経の働きが弱まっているケースが多くみられます。
陰茎への神経伝達を賦活させる為の補助治療として、仙骨にあるツボや陰部神経への刺鍼を用います。
ブログ文責 橋本昌周