妊活と鍼灸

鍼灸は、妊娠の大敵である、「冷え」「自律神経の乱れ」「ストレスによる緊張状態」などの緩和に効果的だと考えられています。

これは、自然妊娠を望まれる方、生殖医療のサポートを必要とされる方に関わらず、健康的な妊娠・出産の為の基礎・土台となるものです。  

冷えと妊娠「なぜ冷やしちゃいけないの?」

この50年間で、日本人の平熱は平均で約1℃下がったと言われ、平熱が35度台の女性も珍しくありません。  

冷えが妊娠の大敵であることはよく知られています。

それは、子宮や卵巣の血行が悪化するからです。

子宮は、赤ちゃんを育てる為に、『温かく、柔らかく、栄養満点なお部屋』であることが望ましいのです。  

冷えにより子宮や卵巣の血流が滞れば、子宮の働きは鈍り、柔軟性を失い、本来の機能を発揮できなくなってしまいます。

また、冷えで子宮や卵巣の機能が低下すると、良い卵子が作れなくなったり、着床に必要な子宮内膜が厚くならなかったり。  

さらに冷えは、生理痛、PMS(月経前症候群)、女性ホルモンや自律神経の乱れ、代謝や免疫力の低下などを引き起こしやすいのです。  

鍼灸は、女性の体との相性も良く、冷え症や、血液循環の改善にも効果的です。

*ここで述べた冷えとは子宮や卵巣の温度のことではありません。恒常性の働きにより、人間の深部体温は常に37度付近に保たれています。

*東洋医学でいう「冷え」とは、血流や代謝の滞り、様々な循環・分泌の異状など、さまざまな機能の働きの鈍さを意味します。

ストレスと自律神経 「妊娠に関係するの?」

妊娠の要となる女性ホルモンは、脳と卵巣のキャッチボールにより分泌されます。  

脳の「視床下部」という部位にある、女性ホルモンのコントロール・センター。

ここは、自律神経系のコントロール・センターの部位にとても近く、両方の働きは互いに影響し合っています。

ですので、自律神経系の働きの乱れは、女性ホルモン分泌の過不足にも影響します。

逆に、更年期のような女性ホルモン分泌の変調によって自律神経系の働きが乱されると、様々な心身の不調が起こりやすくなります。

自律神経系の働きは、不規則な生活習慣やストレスによる緊張状態によっても乱れがちです。  

鍼灸は、全身(心)を対象としますので、このような自律神経の乱れや、ストレスによる緊張状態の緩和にも効果的だと考えられます。

基礎体温 「排卵日を調べるだけじゃないの?」

  基礎体温に現れる母体のアンバランス

・低温期には低温域を維持できていますか?途中に高温日が混ざってジグザグな折れ線になっていませんか?  

・排卵日(陥落日)には体温が下がっていますか?その後、高温期に向かって跳ね上がるスパイクがみられますか?  

・高温期には高温域を維持できていますか?また、高温期から低温期への移行は滑らかでしょうか?

陰の時期(低温期)には大地の如く、しっかりとした良い卵子を育みます。

陽の時期(高温期)には太陽の如く、妊娠を維持する熱パワーを発揮します。 

健やかな妊娠には、このような母体の陰陽虚実(いんようきょじつ)のバランスがとても大切です。

基礎体温表には、現在の母体の状態が折れ線グラフとなって現れます。

当院では、これを改善の指標として用います。  

*基礎体温とは「十分な睡眠時間をとった早朝覚醒時(起き上がる前)に、婦人科体温計で測った口腔舌下の体温 」のことです。